ALCアメリカンダート走行セミナー 00.7.16--01.05.27--01.11.03


グリーンフラッグは、振られた瞬間からスタート。コントロール・ラインの手前でも追い越しOKです。

 やっぱり基本はダートだ!
 このあたりまえの事を、しばらく忘れていました。とにかく楽しい!とにかく難しい!そしてハマる!ALC茶木代表の「これは悪魔のささやきかもしれません」という誘い文句が誇大公告やウソではありませんでした。
 思えば、18年前、免許取り立ての頃、アルバイト先の農家で、ナンバー無しコラムシフト&スティック型サイドブレーキのトヨエース・トラック(FRです)を借りて、刈り取りの終わった牧草畑に残った干草でパイロンを作って、スラロームやスピンターンの練習をして遊んでいたのが、私のモータースポーツの事始めです。
 この当時、仕事である牛の世話もそっちのけで、2t車やジープ、当時は速かった三菱トレディア・ターボも借り出して仕事や「お使い」に走りまわっていました。
 また、冬休みに札幌の実家に帰ると、暇さえあれば、自宅のニッサン910ブルーバード(当然FR)で雪道を走りまわっていました。

 アメリカン・ダートを走って、久し振りに「あの頃」の感動が蘇りました。クルマがボロかろうと、他人より遅かろうと関係ないんです。走って滑って、とにかく床までスロットルを踏み抜いてバトルして・・・。「ここにモータースポーツの原点がある。」
 サーキットが近くに無くたって、お金をかけなくたって、こんなに楽しめるんです。やはりアメリカ人は遊ぶのが上手い!

 まず、今回ALCで走った1周200mのアメリカン・ダート・オーバル「ホリ・スピードウェイ」のご紹介をしましょう。
 場所は筑波サーキットメインゲート正面のAUTOLOOK筑波ガレージ・ATGの奥にあります。ATG代表・元レーシングドライバーの堀 雄登吉氏とATGスタッフがほとんど手造りで造りあげたプライベート・サーキットで、一般解放はされていません。
 AUTO & LIFE CLUB・ALCとのジョイントで、このサーキットでの走行会が開かれるようになったのです。
 ダート・オーバルの文字通り、路面は土。1周200mのバンク付きの楕円:オーバルです。

 車両もATGで用意してくださいました。ラジエター破損以上の全損では\2万、それ未満の損傷は構わない。ガードレールの破損は1枚\5000という事で、カート以外は廃車になった普通のFFのクルマを使いました。

第1回:7月16日

 コースイン/コースアウトも実にアメリカンです。コースインすると慣熟を兼ねてスローで周回を重ねます。この事を「タイヤパック」若しくは「ホイール・パック」と言うのですが、最初ドライバーズミーティングで聞いた時は、「何故パックなんだ?」と思いましたが、話を聞いていくと理解できました。スロー走行も慣熟やタイヤ・エンジンを暖めるというだけの意味合いではなく、走行で荒れたコースを踏み固める、即ち「PACKする」、自分達でコースを作っていくということなのです。この事一つとっても、お金を払って用意されたコースを走る、ヨーロッパ系の「貴族の遊び」であるモータースポーツとの違いが感じられます。

1本目走行
 1本目の走行はFF/AT車でした。5台が同時にコースインして、はじめは「おっかなびっくり」走り始めました。私は4組目でしたので、既に前のグループの走行ラインがありましたが、自分の目指す最速ラインを丁寧にパックしながらグリーンフラッグを待ちます。
 この日はゼッケン順(速さに関係なく)で、私は4番目の位置からローリングスタート!
このスタートもアメリカンで、フラッグが振られたら、コントロール・ラインの手前でも、追い越しOKなのです。でも正直戸惑いました。

 この1本目は、皆さん行儀良く1列に並んでスタートしました。走り出すと、バンクがあるので、予想よりもスピードが出せます。FFなので曲がらないかと心配していましたが、ブレーキで曲げてやることができるので、結構攻めていける事が分かってきました。サイドブレーキも使えるので、保険にもなるし、色々なラインが取れそうです。
 そして、このバンクをうまく利用するラインも、すこしずつ見えてきました。また、普段はなかなか味わえないバトルもたっぷりできました。
 やはりインから抜くのが一番速いのですが、インを締められるとやはり抜けません。また、コーナーの入り口でインを刺しても、アウトからかぶされると出口のラインがきつくなり、結局抜けないのです。

 コーナーの立ち上がり勝負も、同じラインではクルマもタイヤも非力でほぼイコールコンディションなので勝ち目はありません。そこで・・・
1.相手のミスを待つ。
2.何週か外から行くように見せかけておいて、インが空いたスキを狙う。
3.通常のラインはコーナーの出口でギリギリアウトまで膨らむが、1つ目のコーナーのブレーキングを遅らせて、大外で向きを変え、バンクの坂を利用して加速し、ストレートで完全にインに付き(この時点では先行車が明らかに前)、トップスッピードの乗りを利用してブレーキングポイントで並び、ブレーキング勝負で前に出ます。イン側のこちらはオーバースピードで突っ込んでいる上、膨らむわけにいかないので、サイドブレーキを使って向きを変えインベタのラインをキープしつつ、相手がインに付けず完全に引いたところ(イン側のクルマが盛大に土埃を上げて横向きに走っていたら大抵は引きますよ!)で通常の(一番速いと思われる)ラインに戻し、次のコーナーまでには完全に先に行ってしまうことができます。
 ほかの方法も試みましたが、例えばアウトから一気に抜くような事は、明らかにこちらが速い場合以外は、イコールコンディションでは難しそうです。

2本目走行
 午後の走行はFF/MT車でした。こちらも走りだしてしまうと2速HOLDで良いし、アクセル・レスポンスは多少良いのですが、エンストの可能性があるので、初めのうちはブレーキングに少し気を使っていました。(あとで無茶さえしなければ大丈夫な事も確かめました)
 今回のスタートは、また3番目からでしたが、無理せずポジションキープのつもりが出遅れてしまい、4番目に落ちてしまいました。2周目の4コーナーでインベタで立ち上がり、外に膨らんでいった1台をパス、3〜4周目に上記の方法でもう一台抜いて、先頭のアルト(これだけ元レースカー)を追いかけました。
 数週後、そのアルトが周回遅れをパスする時にスピン!イエローフラッグになりましたが、労せずにトップになりました。再スタート後は周回遅れの処理をしながらライン取りやブレーキングを変えてみたり、故意のドリフト走行をやってみたりしていましたが、そのうち後ろからアルトが追いかけて来ました。

 結局、そのアルトには抜かれずにチェッカーとなりましたが、やはり自分より速い人がいるのは認めたくない事実です。次回にはその現実を味わうことになるのですが・・・。

カート走行
 最後の走行は、レーシングカートです。私はカートのレースには出たことがありません。ずっとハコ・オンリーでした。本物のレーシングカートに乗るのも、オートポリス以来9年振りくらいか?そのうえ、あの小さい車輪でダートを走るなんて異次元の体験です。
 ATG佐藤氏から取り扱いのレクチャーを受け、慣れない人は3速HOLDで走るように言われました。確かにタコメーターもないし、シフトタイミングに気を使っている余裕もなし。そして、パワー的にも充分でした。
 ノーマル車より、動きがクイックでドライバーの意思に忠実に反応してくれる。かといって、ダートなので心配した、シャープ過ぎて危険な挙動も一切ない(スピンした人もいなかったようです)。普段FDを乗っている身にとってみれば、こちらのほうが遥かに運転しやすかったのです。
 しかし、車高の低さとフルオープンであることから、ホコリどころか、泥の塊がボコボコ飛んでくるのには多少閉口しました。まあ、口元から首までタオルを巻きつけてヘルメットのシールドを下ろして行ったので、ビックリしたのは最初だけで、後は気にせず走って、2台は抜きました。


 第2回:10月1日

 今回は、日曜日の開催(ALCのイベントは殆どが日曜日)でもあり私の長女をFDの助手席に乗せて行きました。また、会社の同僚の元ラリーストのH氏と一緒に行きました。
 今度も朝のうちは雨。7時に守谷SAに到着した時点で、雨も上がって、なんとか天候の回復も期待できそうです。(ダートの特殊事情で、雨では走れない)
 受付を済ませ、コースの状態を確認しながら予定より1時間遅れでタイムスケジュールを消化することとなりました。おかげさまで、堀 雄登吉氏のお話がじっくり聴けました。
 今回は、スタート順・クルマ(AT/MTごちゃ混ぜ)ともクジ引きで決めました。

1本目走行
 1本目走行は、ATのカローラ2。1時間遅れのうえに、コースコンディションも悪いので、全員交替で充分タイヤパックを行ってから本走行となりました。タイヤパック前は、コースを歩くだけでもバンクの坂で滑って転ぶほどの状態でしたが、このタイヤパックで、ようやく走れるコースになりました。長女は、泥のオーバルを「チョコレート・ケーキをこねてるみたい!」と言っていましたが・・・。

 1本目の走行がスタートしましたが、前回とは全くμ(ミュー)が違う!かなり慎重に踏んでもブレーキはすぐロックするし、立ち上がりでもトラクションが全然懸かりません。(この時点ではAT車でかえってラッキーだったのですが)それに、バンクの一番下、即ちイン側のラインだとぬかって全然前に進まないのです。即ち、コーナーの入り口でインを取っても、出口で加速できず、結局アウトから抜き返されてしまうのです。この回は前回の走りの延長でセオリー通りに2台抜くことができました。

2本目走行
 2本目の走行は、MTのシビックでした。2番手からのスタートで、スタート直後こそ、先頭に食らい付いていったものの、仕掛けると抜ききれず、後ろにもいいようにつつかれる始末。ハンドリングも修正舵が多く、スピードが乗りません。コーナーの入り口では向きが変わってくれず、出口でもアンダーが強い。何周目かに相手のミスでなんとか前に追い付き、1コーナーでアウトから入って、2コーナーでバンクを駆け降り、裏のストレートで鼻を突っ込んで3コーナーのインに頭を突っ込もうとしたところ、前のクルマは2コーナーで出したアンダーのお釣り(戻し遅れ)で、インに寄ってきてしまいました。そこで引けば良かったのに、引いたら後ろのクルマに刺されるという意識があり、1番インのラインから、強引に失速している(スロットルを戻した)先頭車を抜きに行きました。ところが・・・。
 左の前輪はトラクションを懸けるどころか、むなしく空転して、さらにイン側に引き込まれて行きます。右には今抜いたクルマと後ろにいたクルマが・・・。
 大きく減速し、やり過ごしてからコース復帰を図りましたが、1速にシフトダウンしたところでタイヤを空転させてしまい、万事休す。泥に埋まって亀の子になってしまい、コース内にもかかわらず全く動けなくなってしまいました。
 すぐに黄旗となり、オフィシャルが手で押してくれましたが(雪でスタックからの脱出は慣れているはずなんだけど)、多少は進むものの脱出までは至らず。間もなくランクルが駆けつけて来てくれ、牽引されるかと思いきや、なんと、そのまま後ろにバンパーを当てて押してくれました。結局、ある程度速度がつくまで自力では走行開始できなかったので、牽引して再び止まってロープを外したりなぞ出来ないのですねえ。この回はそのまま数週して終わってしまいました。皆さんの走行時間を浪費してすいませんでした。

 このシビック(4ドア)、ホイールベースが長く、そこそこパワーがあり、かつMTなので、さっきのAT車のように急激にスロットルを開けてはダメだったのでしょう。ブレーキングでしっかり向きを変え、フロントタイヤを滑らせ過ぎないようにハーフスロットルをうまく使い(若しくはタイヤのスキッドを感じながらスロットルをコントロールしながら)走るべきだったのでしょう。この後半でようやくこのクルマの乗り方が分かってきました。
 実は、4本目走行(決勝)で、勝ったのもこのクルマだったのです。優勝したN氏の走りは、クルマがどっちを向こうがスロットルを一切緩めることなく、アンダーだろうが、水温が上がろうがまるっきり関係ないような豪快な走りの人でしたが・・・。

3本目走行(予選)
 そして3本目走行。今回は5台x4グループの走行でしたが、この各グループから最速の1台を選ぶ予選でもあります。決勝での優勝者には、レーシングスーツをはじめ豪華な賞品が当たるので、まわりの皆さんも目の色が違いました。そしてこの回、トップでチェッカーを受けなければ、決勝に進出できず、今日の走行もこれで終わりになってしまいます。
 今回のグリッドとクルマは抽選。この短いオーバルで抜くことは難しいので、クルマの性能差よりもポールポジションが絶対に有利です。
 くじ引きは、長女がやりたいと言ったので、彼女に任せました。茶木代表の計らいで、一番最初に引かせてもらい、ラッキーなことに1番グリッドをゲット!クルマはMTのマーチです。
 今回はポールポジションですから、インサイドからのスタートで、バンクの下りは使えないし、インに寄り過ぎるとトラクションが懸からないのですが、かわりに速度はコントロールできるので、3コーナーから十分速度を落として1速でグリーン・フラッグと同時に、ダッシュ!スタートはバッチリ決まりました。
 このマーチ、ホイールベースが短いせいもあり、非常にコントローラブル。ターン・インは、フットブレーキのみで、面白いくらい向きが変わります。殆どサイドブレーキの出番がなく、気持ち良く曲がってくれます。パワーが無い分、いつもフルスロットルでOK。
後ろ3台は、真剣にバトルを繰り広げています。そのため、2番目のクルマがブロックに入っているので、絶対的な速度は上がらない。後ろのバトルの間に半周のマージンを築き、あとは逃げに入りました。この間に、クルマの挙動変化をいろいろ試してみましたが、自分では分かったつもりが、タイムを比較する相手がいないためか後でH君に外から撮ってVIDEOで見ると、直線的に立ち上がることを重視しすぎて、コーナーの奥に入りすぎていたようです。後で、もう少し別のラインも研究しておけば良かったと後悔しました。
 そのまま、楽勝で1位チェッカー。決勝進出。別のグループで走ったH君は残念ながら敗退です。長女に感謝しなければなりません。

4本目走行(決勝)

決勝スタート。私は3番グリッド、ゼッケン1番のマーチです。
VTRからのキャプチャーで画像が乱れています。どうぞご了承ください。


 そして、決勝。やはり各グループ勝ち上がってきたのは、フォード・エスコートRSコスワース乗りでN1での海外レース経験者のN氏、元ラリードライバーでダートトライアルJAF戦出場経験もあるIMPREZA WRX乗りのO氏など、ALCの錚々たるメンバーが集まりました(要するにいつも来ている人)。決勝のグリッドは、タイムアタックの結果によって決めます。乗るクルマは、前回のグリッドのようにくじ引き。今回も長女に引いてもらいました。結果は、3回目と同じマーチが当たりました。慣れたこのクルマで、優勝に近付いたと思ったのですが・・・。
 タイムアタックでは、さっきとコースコンディションがかなり違い、穴ぼこが空き、跳ねるほど荒れていました。1周目はちょっと様子を見て、2周目にタイムアタックに臨んだのですが、図らずも大人しい走りになってしまい、不完全燃焼のまま、タイムアタックは終わってしまいました。それにしても、たった200mで、トップから1秒以上も遅いタイムだったとは、後で知って愕然としました。
 結局4台のうち3番グリッド。これで、決勝のスタートです。

 決勝は長めのタイヤパックの後、グリーン・フラッグで全車一斉に飛び出しました。スタートでは波乱も無く予選順位通りオープニングラップは終わりましたが、思うようにスピードの乗らない私の後ろで、4番手スタート、コロナのO氏が猛然とアタック!このO氏は、ALC走行会では毎回オフィシャルをされている方。私より10歳は年上、先程までは派手さはないものの堅実な走りで速い走りを見せてくれていた人です。
 多少のプレッシャーとラインの違いを感じていましたが、まだ、追い詰められているとは思っていなかった3週目、4コーナーの立ち上がりで、O氏のノーズが私の左リヤをヒット!加速中で後輪に荷重が懸かっていたのでスピンは免れましたし、O氏も引いたので、順位はこのまま。O氏にしても、意図してやった事ではなく、アンダーが出てしまって(私が遅すぎて?)当たってしまった様子です。

やられた〜!

 その後、先行のプレッシャーと後続へのブロックのため、思い通りのラインが取れなくなっていたところ、数週後に、3コーナーで痛恨のアンダーステア!インに付けません。こちらのスキを伺っていたO氏は、すかさずインに潜り込みます。O氏と壁とに挟まれ、両方との接触を避けるため、スロットルを抜かざるを得ず、立ち上がりで並ばれ、あっさりと抜かれてしまいました。

3コーナー。ココでスキを作ってしまった。 4コーナー。身動きが取れない!
並ばれた! 次の1コーナー。抜かれても、
まだPUSHしているのだけど・・。


 こちらも黙ってはいられません。2〜3周追って気が付いたのは、O氏と私とのラインの違いです。私のマーチのラインは、先程も書いたように奥まで突っ込んで、ブレーキングで一気に向きを変え、バンクの坂とコース幅を目一杯使ってほとんど直線に常に全開で立ち上がるスタイル。それに対してO氏は、スムーズなブレーキングで、コーナーのRに沿うようにアウトぎりぎりを使って立ち上がるスタイル。ホイールベースの長いクルマに合わせた、相変わらずの安定した走りの上に、年齢に似合わない(失礼!)アグレッシブさが加わって、速い速い!
 私も、追い付くことはできるのだが、抜くまでには至らない。1コーナーで仕掛けてみるものの、インに頭を入れても、コースの内側はまだたっぷり水を含んでいてトラクションが懸からず、2コーナーで失速して結局置いていかれる。アウトというよりもベストのラインはしっかりブロックされていて、スキを与えてくれない。やはり、あそこで抜かれたのが痛かった。先行2車は、とうに逃げ切りを決めていて、トップがもうミラーに写るほど。周回遅れにだけはならずに済みましたが、結局、そのまま4位(ビリ)でチェッカーを受けました。
 優勝は、POLE to WINでシビックのN氏。お約束通りレーシングスーツが賞品です。2位はカローラ2のNi氏でした。4位の私もレイン・ウェア、シフトノブ、ケミカル用品等の賞品をいただきました。

 決勝で、コースをだいぶ荒らしてしまったので、コース中デコボコ。穴だらけ。そのため、コース整備が間に合わず、この日のカート走行は中止になってしまいました。

 O氏とのバトルを通じて、普段、クルマの性能に頼って、ラフな操作で走っていたのがバレバレです。午後で路面が乾いてきて、コースコンディションが回復してきた状態では、多少は排気量の大きいクルマが有利なのかもしれませんが、軽量でショート・ホイールベースのマーチの利点を全く活かせなかったのは、明らかにドライバー(私)の技量不足によるものです。今後、更なるスキルアップを目指します。
 それと、走行会では味わえないバトルを経験できたことも大きな収穫でした。バトルでは、一発の速さよりもミスをしないことが重要で、後ろのブロックに気を取られているとその間に前のクルマは逃げていき追えなくなること、そして小さなミスが大きな命取りとなりアッサリ抜かれてしまうこともイヤというほど味わいました。


 第3回:2001年3月20日

 この回は、富士見パノラマスキー場での、「X-クロスゲーム」直後で、休みが取れず(取れたとしても背中が痛くて走れなかったでしょうが)、参加できませんでした。autoworks誌が取材に来て、相当盛り上がったようです。(その分接触も多かったそうな)

 第4回:2001年5月27日

 週間予報は見事に外れ。前日の予報から急に雨予想。これは当たって、午前中は、止み間こそあったものの、雨でした。参加予定だった弟と長女と一緒に、隣の筑波サーキットでバイクのレースを観戦しながら天候の回復を待ちましたが、結局中止になってしまいました。

 第6回:2001年11月3日

 第5回は運動会シーズンのため、他の日に休みを取らねばならず、残念ながら欠席でした。ツインリンク茂木のミジェットカー・レースに出場している選手の人も参加して、レベルの高い走行になったそうです。

 そして迎えた第6回。
 今回は、娘2人を連れていく予定でしたが、当日朝、長女に熱が出て次女も留守番することになり、結局は1人で行くことになりました。午後から雨の予報だし、自分のクルマで走る訳でもないし、連休で渋滞もイヤなのでやめようかなあ〜。とも思っていたのですが、やはり走り出してしまうと、思いっきり引き込まれてしまいました。
 残念ながら決勝には残れなかったものの、存分に楽しませてもらいました。

 この日は、週間予報でも1週間前から雨の予想。それが変わる事なく(珍しい!?)前日となりました。救いは、低気圧の移動速度が上がらず、降雨の始まりが昼頃になりそうなこと。また、雲や雨域の拡がり具合から、本格的な降りだしまでは1滴も降らず、乾燥した状態から急に降り出しそうなのです。
 これは、雨に弱いダートには好都合。降ったり止んだりの状態で結局キャンセルになった5月と違い、午前中だけでも十分走れそうです。ALC茶木代表も、その辺りは既に配慮済みで、午前中に3回目(予選)まで終わらせるように、タイム・スケジュールを組み直してありました。
 道中は連休初日でもあり、AM6時をまわるとやはり大渋滞が始まり、用賀から霞ヶ関まで1時間以上。こっちのルートを選んだ自分に腹を立てながらも6号向島線の渋滞を避けるために外環に逃げたり、最後の悪あがきをしても15分の遅刻となってしまいました。ご迷惑おかけけいたしました。


1本目走行
 今日の予選車は、カローラII、ATです。今回は、決勝に進まなければ乗り換えなしです。このクルマは、昨年の10月にも乗って、良く曲がってくれるので相性が良かった記憶があります。私の欠場した開催が3回(今回6回目)あったので、アチコチ凹んで貫禄が出てきています。
 乗り込んで、ステアリングが重いことに気付きました。前回走行中にパワステが壊れたそうです。でも私の場合、ステアリングは殆ど持ち替えないので、「しっかりとした手応えが」あって、逆に好都合でした。
 スタートは、2番手からのスタートでしたが、スタート練習を兼ねて?飛び出したところ、まだ本気で走っていない他車を抜いてあっさり前に出てしまい、あとは逃げ切りでした。2位と半周差になってからは、いろいろなライン取りやATの2速など試してみました。ギャラリーの興味は、早く追い着いて周回遅れにするシーンだったようですが・・・。

2本目走行
 今回は3番手スタートです。やはりスタートで1台抜いて、トップのサニーに接近。後ろにピッタリ付いて揺さぶりを懸けるつもりでイン付いてみたりアウトからいってみたりするうち、トップが4ターンで膨らみ過ぎスロットルを戻したので、そのスキを付いて、バンクの下り坂を利用してインに切り込み、あっさり並ぶことができました。しかし、イン側は水分が多く、グリップが良くない。そのため思ったように加速してくれません。並んだまま1ターンへ。飛び込みでサイドブレーキを引きながら、小さく向きを変える作戦でしたが、ノーズはうまく向き変わったものの、オーバースピードでインをキープできずにおしりが膨らんでしまいました。そしてアウトのラインには、並んで入ったサニーがいます!
 私のカローラIIは、サニーを(ぶつかって)押しのけて、そのままイン・キープですり抜けてしましました。ゴメンナサイ
 次の周回でタイヤ痕をみたら、イン・キープどころか、かなり膨らんでいました。

3本目走行(予選)
 今回は予選のグリッドも、2周のタイム・アタックで決めます。
 タイム・アタックでは、気合が路面に伝わらず、LSDの入っていないフロント・タイヤはホイール・スピンするばかり。いつもより、ひとまわり大きいラインで回ってしまいました。結果はなんと3位。決して抜くのが楽しくて、敢えて後ろに下がったわけではありません。それとも、単独走行では、気合が入らないのか?

 予選では、やはりスタートで1台抜きたいと思いましたが、皆さん慣れてきて、そうは問屋が卸しません。
数週後、明らかに遅い2番手を1ターンの外からパスし、再びトップのサニーに接近。しばらく揺さぶりをかけます。サニーは速く走ろうとすればするほど、コーナー出口でのアンダーが強く、ステアリングを切り過ぎると戻し遅れて、短いストレートでアウトをキープできない(イン側に落ちて来る)。
 走行時間も残り少なくなったところで、そんなホーム・ストレートでアウトのラインが空いた瞬間を見逃さず、アウトにノーズを突っ込み、立ち上がり勝負!私のカローラIIは全開ですが、出遅れたサニーのほうが、加速は上で並んで1ターンへ!
 サニーのSさんも一歩も引かず。中央のラインをしっかり回って来る。こっちは横を向ける隙間なし!今度は衝突回避のため、アウトギリギリを通すつもりでしたが、あまり固められていないアウトのラインは、予想以上にグリップせず、リアをフェンスにヒット!その間にSさんに逃げられてしまいました。
 そのまま走行を続けましたが、バック・ストレッチでもステアリングを取られる。3〜4ターンでは、FR車のような素晴らしいドリフトに入ってくれました。明かに右リアタイヤのバーストです。
 面白いから、そのまま走り続けたかったのですが、コースを痛めるので自主的にリタイア。スローダウンしてコントロール・ラインに戻ると、白旗。この白旗は、「低速走行車あり」ではなく、残り1周の合図。走りきれば2位はキープできるのでしょうが、ココは潔くリタイアしました。

 ガレージに戻ってみたら、右リア・タイヤのサイド・ウォールには見事に穴が空いていました。ジャッキではなく、フォークリフトで一気に持ち上げて、タイヤ交換してしまいました。

4本目走行(決勝)

白熱の決勝。今回はギャラリー席から。
インからイケイケのNoさん、さっそく1ターンで当たっていますよ。

 スタンドから、他人の走りを見るのも良いものです。優勝者はこのイケイケのNoさん。年齢を感じさせないアグレッシブな走行が持ち味です。

 でも、やっぱり決勝に出たかったなあ〜。


 2002年も、4回ほどこのセミナーは企画されています。今のところ、参加資格はALC会員とその紹介者に限られていますが、ALCの会員になるか、会員と同行すれば、どなたでも参加できます。興味のある方は、下のリンクからALCにアクセスしてみてください。
 また、このようなアメリカン・ダートなどの手軽なミニ・サーキットが全国に出来て、数多くの人がモータースポーツに参加できるようになっていき、モータースポーツの裾野が次第に広がって行くことを期待しています。
 いつもお世話になっています、ALC&ATGの皆様、ありがとうございます。



enjoys ESCORT RS Cosworth : 第2回で優勝したN氏のHPです。

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